「桃李不言下自成蹊」(桃李言わざれども下自ずから蹊を成す)
これが本学園の建学の精神です。
この言葉は、今から二千百年程前の中国の漢の時代に司馬遷という人によって書かれた史記という本の中の格言に由来しています。
桃や李は物を言わないけれど、そのかぐわしい実を求めて多勢の人がその木の下に来るので、その木の下にはいつのまにか小径が出来るという意味です。
中国の漢の時代に李広という将軍がいました。李広将軍は物事に淡白な性格で、皇帝からいただいた恩賞はすべて部下に分け与えました。兵を率いて行動していて、水や食料に乏しい地では、水のあるところに出会っても、兵士達が十分にのどを潤すまでは、水に近づこうとしませんでした。また兵士達が十分腹を満たすまでは、食事をとりませんでした。また何事にも寛大でゆったりしており、部下をとがめ立てすることをしませんでした。それ故部下の者達は彼を敬愛し、彼の言うことをよく聞き良く働きました。
「其の身正しければ、令せずして行われ、其の身正しからざれば、令すといえども従われず」という言葉がありますが、この言葉は李広将軍のような人のことを言ったものでしょう。彼はまことにきまじめな人で、見たところ田舎者のごとく、その言葉づかいも訥々として人と十分話が出来ないほどでした。ところが、彼が死んだ日には、彼を知っている者も知らない者も、皆こぞって心から悲しんだということです。それは、彼の誠実な人柄に、常日頃から身分の上下を問わず心から信服していたからです。李広将軍のようにすべての人に慕われる人間になること、これが成蹊という意味です。
建学の精神を自分自身の生き方とするために、「忠恕(ちゅうじょ)」の精神を日々実践することとしています。忠恕の心とは常に誠を尽くし、他人の立場に立って考えるということです。友人に対しても、先生に対しても、そして両親に対しても常に相手の立場に立って考えるということです。大阪成蹊学園に学ぶ学生・生徒・園児は、皆この建学の精神を忘れず、忠恕の精神を常に心に持ちながら勉学に励んでいます。
2007.4 Akio Naka, Chairman
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